スポンジケーキの話③ 名称の違い
【名称の違い】
レシピによってスポンジケーキが
「ジェノワーズ(pâte à génoise)」
「ビスキュイ(pâte à biscuit)」
とフランス語で表記されている場合があります。
これらは基本的に、製法か配合で区別されています。
製法で区別している場合
共立て法のスポンジはジェノワーズ
別立て法のスポンジはビスキュイ
として区別しています。
配合で区別している場合
バターが入っているスポンジはジェノワーズ
バターが入っていないスポンジはビスキュイ
として区別しています。
本や辞書、レシピによって区別の仕方は少し違ったりするので明確ではありませんが、個人的には下記のように使い分けています。
ジェノワーズ(共立て法、バター入り)
ショートケーキ等のデコレーション用の基本的なスポンジケーキ。
スポンジケーキらしいホロホロと崩れるような食感と、クリームを塗りフルーツをのせても歪まないキメの細かさと適度な固さを持つ共立て法で作る。
コクと風味を出すためにバターを入れる。
ビスキュイ(別立て法、バターなし)
ロールケーキやシャルロット、焼成後に形を変えて使うケーキ用のスポンジケーキ。
形を変えても崩れない弾力と柔らかさを持つ別立て法で作る。
巻いた時のヒビ割れを防ぐため、バターは少なめ、もしくは入れない。
【最後に】
スポンジケーキについて長々と書きましたが、本、ブログ、レシピサイト、youtube等々に載っているスポンジケーキのレシピは数えきれないほどたくさんあります。
それぞれが考案者の意図や趣向に基づいて考えられたものとはいえ、結局は作り手の技術と好みによってその成否は分かれるもの。
どんなに良いレシピでも、失敗するのが一番へこみますし、美味しくないと残念な気持ちになりますからね。
自分の好みを把握して、自分の技術と相談しつつ、お菓子作り初心者の方々が失敗せず作れるようなレシピを選んだり、考えたりする時の参考にしていただければ幸いです。